キングオブコント2018ファイナリスト発表に関するドタバタ
シルエットが公開された事によって、準決勝終了直後から出回ってた10組で九割九分確定と思われる。専門家筋の見解も概ね一致している。
例年通り、準決勝の直後に発表する形がベストだけど、ファイナリスト発表をイベント化して注目度を上げて盛り上げたかったという運営側の意図は少し理解出来る。
完全シークレットと言いながらシルエットを公開するのはどうかという意見が多いけど、個人的には、放送前にはっきりとファイナリストが分かって安心した。
放送日に安心して見れるのが一番で、ふわふわと浮ついて落ち着かない状態で見るのが嫌だ。昨年のM-1の笑神籤も本当に嫌で、今年は辞めてほしいと思ってる。
公式が出来ないなら関係者のリークで構わないから出番順も流して欲しい。出番順によって結果が左右される事も少なからずあるから、事前に知って大会の流れを読むというお笑いマニアのささやかな楽しみを奪わないでほしい。
ファイナリスト10組に関しては、準決勝1日目しか観に行ってないものからすると異論はなく、良い選考だとすら思える。ボーダーのゾーンは団子状態だからここが受かってここが落ちるのはおかしいというのは野暮ったい。
唯一心配なのはGAGだけど、準決勝1日目のネタに関しては、「GAGを知らないと伝わり難いネタ」と感想に書いたけど、広義のあるあるネタであって絵的な分かりやすさもあるから意外と決勝映えするかもしれない。
ネタパレ 第57回
ショートネタパレード
●アキラ100%(「絶対に見せない de SHOW」)
●ダイタク(漫才「神様の間違い」)
●ダニエルズ(コント「立てこもり捜査本部」)
●ナイチンゲールダンス(漫才「ドコカドカッカ」)
●宮下草薙(漫才「初恋」)
●レインボー(コント「恋愛観察バラエティ」)
●アンタッチャブル柴田(フリップ「動物脱走事件簿」)
ダイタクのネタ良かったと思う。レインボーのこのシリーズは大好きで今回も良かった。予定調和なオチに着地しないのはいい。今後の展開が楽しみなシリーズコントだ。
にちようチャップリン お笑い王決定戦2018 9月大会②(第67回)
●超新塾(漫才「つっこみになりたい」)84票
●さすらいラビー(漫才「ハローワーク」)84票
●クロコップ(コント「空手家の子」)88票
●ザ☆健康ボーイズ(漫才「筋肉クイズ」)60票
●ハリウッドザコシショウ(「誇張ものまね」)56票
●キズナ(コント「タイムスリップ」)92票
●まんじゅう大帝国(漫才「幽霊を見た話」)86票
●各組一言感想
●超新塾
アイクぬわらは存在感があって良いけど、古典的なボケが多すぎる。
●さすらいラビー
アニメ吹き替え漫才。独自のスタイルを持ってるのは強みだし、違うパターンのネタも面白いので今後に期待が持てるコンビ。
●クロコップ
最初に「おもしろ荘」で見た時は何だかよく分からなかったけど、繰り返し見てると癖になってくる。「にんじゃりばんばん」のネタもそうだけど、他のコンビとは明らかに違うセンスを持っていると思う。
このパターンのネタしか見た事がないけど、極稀にしか見れないし面白いんだから良いんじゃないかなと思う。
バリエーションが乏しかったり、明らかに伝わってない件があって苦戦してて「どスベリしてるザコシショウを見て楽しむ」という裏笑いになってたけど、その状況を即興的にネタにするのは流石売れっ子だなあと思う。
●キズナ
二人の素朴な雰囲気の芝居が良い。ただ未来のネタは大喜利っぽくなるのと何を言ってもアリという感じがしてしまって個人的に好きではない。
●まんじゅう大帝国
昨年のM-1三回戦ネタ。ネタは良かったと思うけど、テレビで見ると若年寄臭い雰囲気が強くて入り込み難い所がある。
キングオブコント2018 準決勝1日目
■前置き
ネタバレは避けて書くけど、100%ネタバレしないように感想を書くのは難しいので、決勝当日まで何も情報を入れたくない人は見ない方がいい。
便宜上、10点満点で採点している。審査員気取りで採点できるのは予選を観に行った人の特権だと思ってる。
毎度のことだけど、会場の受け量は自分は全然分からないので言及が少ない。個人的主観のみで書いているのでファイナリストを予想する上であまり参考にならない。
2階席の後方で見ていたので、距離が近い場で見ていた人とは印象がかなり変わると思う。
1日目の券しか買ってないので 2日目のレポはない。
●各組一言感想
不良息子と母親。シンプルで古典的なネタ。一日目の内容だけで見れば可能性は低いと思う。5
寿司屋。序盤でまだ会場が緊張していた事もあるけど、はっきりと受けてなかった。4
●かが屋
自転車。哀愁があってくだらなさもあってハートフルで良いコントだなと思った。初見のコンビだけど、ここまで実力者だとは思っていなかった。8
●ハナコ
ペット。ハナコは他のネタもそうだけど、描写や表現が丁寧でいい。古典的に見えてリアリティがあり新しい。7
降霊術。勝負ネタなら何故「ネタパレ」でやったのか疑問。自分の感覚だと、天丼がしつこい。5
会社への復讐。タイの世界観に徐々にはめ込まれて行く感じが気持ち良い。ストーリー構成が上手くてドラマ性がある。ここはテンポが緩やかなので5分ネタ向きかもしれない。8
誘拐。ファーストインパクトがすごくてこれ行くかもと思いながら見ていたけど、持続出来なかった感じ。6
●や団
ウェディングプランナー。ブラックというか、ダークな感じがして自分にはあわなかった。5
●ゾフィー
父の葬式。シンプルな作りで、もしかしたらテレビ映えするかもと思うけど、自分は設定が不条理に感じられて入り込めなかった。6
●高校ズ
演劇部。これは決勝で跳ねるかもしれない。9→8
●大自然
コンビニ。真っ正面からのシュール。二人の雰囲気で笑ってしまう所がある。6
尋問。複雑な話でごちゃついて感じられる所があって、決勝の審査員はあまり評価しない気はするけど、やっぱりこう、ネタだったりキャラクターだったり強いなあという部分は感じる。8
●滝音
ラーメン屋。本来ショートコントでやるようなネタに感じた。5
●チョコレートプラネット
ゲーム。テレビでも披露した事のあるネタ。後半が変わってると思う。とてつもなくシンプルだけど、じわじわ嵌ってくる。ここも決勝あるかもしれない。9
予備校。5ちゃんで話題になっていたネタ。自分の中では頭一つ抜けたネタに感じたし会場も上位クラスの受けだった。一般受けも審査員受けもする、キラーネタに感じたけど違うのかなあ。初日だけを見た印象では優勝候補はさらば。10に近い9
●GAG
元カレ。これはGAG自体がもう少しメジャーじゃないと受けない気がする。ネタ自体は悪くないと思うけどパターンに入ってる感じがある。6
●空気階段
電車のおじさん。もぐらさんのキャラクターの魅力を生かしたネタだと思う反面、こういうやばいおじさんネタみたいなのがしんどく感じる部分がある。メジャーな舞台でこういう題材を選ぶのは不適切というか、行かせてもらえないだろうと冷めて見てしまう。6
シャドー。こちらは不謹慎ネタの代表みたいなコンビだけど今回のネタは、無邪気な悪ふざけに特化していて良かった。前半はいまいちに感じたけど後半は爆発した。意外に決勝向きのネタという気がする。7
●モダンタイムス
自転車にのって。時代錯誤な演劇を見たというような印象。そこはかとないペーソスとほろ苦い笑い。笑いの量と質で見ると物足りなさはあるけど、世界観が魅力的だった。7
●しずる
部下の失態。うーん、5分で見るとちょっとだれる気が。自分があまりしずるに嵌ってないせいもあると思うけど。6
文化祭の準備。ここはすごい良かったと思うのとちょっと違うと思うのと半々。大きく跳ねてた箇所があったし、まんじゅうのキャラクターが嵌ってた。自分は青山さんの役どころがサイコで違和感が強かった。6
コンビニ店員。自分はこのネタはシンプルで好き。こういうワンアイディアで突っ切るネタもわらふぢにあるんだという事が驚きだった。ここも笑いの量は足りない気がするけど決勝に来ても面白いと思う。7
浮気調査。相席のネタはしみじみ笑うというようなネタが多いけど、このネタはバカバカしくて笑いやすくて良いネタだと思う。後半に掛けて印象がちょっと弱かったかもしれない。6
訪問者。確か前にテレビでやった事があるネタだと思う。良いネタだと思うけど、チョイスがこれで良かったのかどうか疑問が残る。繰り返しの多いネタは、よっぽど嵌らない限り難しいと思う。7
帰郷。自分はうしろシティは苦手な方なんだけど、このネタはすごい良かった。地味だけどその分リアリティが損なわれていない。「ちょっと変」というラインが自分は好きだ。8
●ロビンフット
恋人の年齢。会話劇なので地味ではあるけど、論理が積み重なって飛躍して後半にかけて盛り上がって行く感じは賞レースで受けそう。おぐさんの容姿が絶妙で、有り得なくはない話と思わせる。9
お得意様の接待。ベテラントリオだけあって5分ネタを演じきれる存在感と構成力は長けているけど、KOCのコントって新しい発見とか不思議な感覚がないと難しいと思う。6
●クロスバー直撃
金庫。2階後方の席だけど、小道具はある程度細かい部分までしっかりと見る事は出来たと思うし楽しめた。ただあまりに「小道具コント」すぎるかなと。6
●だーりんず
後輩におごる。サラリーマンあるある、みたいなものとしてはあまりなくてやはり芸人あるあるなんだろうなと思う。という部分で、設定に引っ掛かりを覚えたけど、展開の仕方やワードの入れ方は徐々に盛り上がって行く形になっていて、自分の採点も5→6→7みたいな感じになって行った。7
●ななまがり
同期のライバル。決勝確実と言い切るには一歩足りなかった気はする。独創性が強いけど、感覚的なあるあるネタでもあるから上げやすいと思う。2日目にエキセントリック過ぎるネタをやって爆死しなければ。9
●ザ・ギース
エレベーター。ギースも結構苦手なんだけど、このネタは良かった。苦手な要素は入っていたけど、それほど気にならず。シュールなネタを期待する人には物足りないかもしれないけど、一般受けしやすいネタもあるんだと、驚かされた。8
ハッピーバルーン。かもめんたるのどす黒さが滲み出ていて、好みのネタだった。短いフレーズの中に、それこそ「念」が籠っているような迫力がある。好みではあるけど、今の大会の雰囲気だとダークなネタは敬遠されそう。9
キングオブコント2018 準決勝1日目 とりあえず
今年のファイナリストは当日番組内で発表されるとの事。賞レースでこのパターンは初なので、当日までと当日、どんな感じになるのか楽しみだ。感想はこれから書くけど、決勝に行くかもと思った組が20組くらい居た気がする。もっと居たかもしれない。さらば青春の光は抜けたと思う。