かもめんたる単独ライブ「メマトイとユスリカ」

1本目のコント「メマトイとユスリカ」で提示されるテーマを軸に、共通性を持ったコントが展開されて行くのがとても見やすく心地良い。全てのコントが結びの「敬虔な経験」に収束して行く美しい構成のライブ。関連のないコント群を無理に結びつけてるような不自然さはなく、全てのコントが有機的に結びついて一つの世界を形作っている。超がつくほどナンセンスな「ミステリーマン」が一番面白かった。ただ、それが最後のコントで意味を持ち始めるとグッと気持ちが盛り上がる反面、ただひたすら無意味な方が良かったのにという思いもあり複雑。KOCで披露した「言葉売り」は大まかな流れは一緒だけど、ディティールが細かくなっていたり、間合いをしっかり取っていたりして、こっちのライブバージョンの方が良いと思った。かもめんたるは演技も勿論だけど、やっぱり言葉のセンスがすごいと改めて思い知った。KOCで見た時は、悪意が強すぎてそんなに好きになれなかったんだけど、このビデオを見ると愛情や思いやりの溢れる言葉にも聞こえてくるのが不思議だ。