M-1グランプリ2016 東京3回戦初日レポ(2016.10.25)

全44組。ネタ時間3分。MCははりけ〜んず。覚えてる範囲でレビュー。10点満点の採点付き。昨年、準決勝まで進んだ組は東京ダイナマイトとダイタクしか居ない日だったけど、はっきり滑ったと言える組はゼロでレベルが高く、新しい漫才師が沢山見れて楽しかった。以下各組感想。

 

●ザ・武道

ファミレス。ピン芸人のTAIGAと武家の女によるユニット。一発目から飛び道具で盛り上げてくれた。とにかくバカバカしくて無意味。ネタがやや分かり難く客の期待感以上では無かったと思う。6点。

●おとぎばなし

メイドカフェ。男女コンビ。ライブに来てくれるお客さんを増やす為にメイドカフェで働くというネタ。徐々に売春婦みたいになっていく展開が面白かった。5点。

●チャーミング炒飯

twitterとインスタ。面白い写真はtwitter、面白くない写真はインスタに上げるというのを仕分けするネタ。SNSに疎い中年でもニュアンスは伝わって楽しめた。5点。

ホタテーズ

バイト先の先輩。クズキャラの漫才。バイト先の先輩をディスりながらも同じクズとして尊敬してるというネタ。細部は覚えてないけどキャラの勢いがすごかった。7点。

ダンビラムーチョ

老夫婦の会話。ばあさんがじいさんにキレ続けるというネタで、単純に怖かった。5点。

●まえうしろ

パチンコ。女性コンビ。パチンコを下ネタと勘違いしてる相手にパチンコを説明するネタ。会話が自然で引き込まれた。7点。

●ふみつけ大将軍

痴漢。長髪若ハゲのつっこみの方のキャラが立ってて面白かった。6点。

●医者とお兄さん

教育番組。コンビ名通り、医者と体操のお兄さん風のコンビ。変な組み合わせで独特だったけど、ネタは割とベタだった。5点。

東京ダイナマイト

喧嘩。カットチャンピオンのネタの導入の喧嘩を3分ネタ仕様にしたネタ。自分は東京ダイナマイト好き過ぎて客観的に判断できないけど、波があって後半イマイチだったと思う。8点。

●まんじゅう大帝国

ドアを叩く音。タイトル付けるのが難しい。互いにつっこまずに話が変な方向に転がって行くネタ。中盤トリッキーな展開もあった。というより3分間ずっとトリッキーと言った方が良いのかもしれない。自分は途中でちょっと分からなくなった。6点。

●キンボシ

クラウチングスタート。つっこみが良かった。事実はともかく妙な説得力、共感しやすさがあり面白かった。7点。

●カミナリ

面白い話のアドバイス。会場の空気を掴んで右肩上がりに受けてた。受けもネタの出来も飛び抜けてた。無名から決勝に行く候補の一組。9点。

●シャイニングスターズ

友達を励ます。ここはキャラクターもネタも安定していつも面白い。7点。

●インディアンス

理想の結婚生活。1回戦で見た時「オーラが違う」というアホみたいな感想を書いたけど、3回戦で見ても同じ事を感じた。会場のウェルカム感と圧倒的な受け。昨年のトレンディエンジェルのような勢いを感じる。決勝で受けてる画が浮かんで来た。10点。

●野良レンジャー

温泉レストラン。設定が突飛過ぎてついていけなかった。5点。

●ツートンカラー

母へのプレゼント。歌ネタ。ボケ一個みたいなネタは飽きてくる。5点。

●ランジャタイ

宇宙戦争。自分は、すごい面白いのかどうかよく分からないまま時間になった。会場の受けはやや偏ってたように感じた。6点。

●アイロンヘッド

先輩の誘いは断れない。一本調子になりかねないネタだけど、演技と設定の良さがあり見応えがあった。7点。

●ゆにばーす

下着を盗まれた。テレビで見るとそんなに感じないけど、ハラちゃん上手いなと思った。キャラが立ってるのに加えてワードがキレキレでネタの仕上がりが良かった。8点。

●ジソンシン

後悔してる事。スローテンポの不思議な間合いの漫才で良かった。6点。

●錦鯉

甥っ子と遊ぶ。自分はあんまり嵌ってないので何とも言えないけど、結構受けてたと思う。分かりやすく馬鹿な漫才。6点。

●しゃかりき

説教。「ちょっと良い話」みたいな感じで、笑いとは違う反応もあった。キャラクターの力は強い。6点。

●ニュークレープ

アルファベット組。ポラロイドマガジンから改名したトリオで、ポラロイドマガジンでやってた代表的なネタ。とにかく完成度が高くてシンプルで綺麗なネタ。7点。

田畑藤本

B'z。クイズネタ。田畑藤本のクイズネタって単に頭がいい人が正解し続けるというだけであんまり面白味を感じない。5点。

●リニア

図書館のマナー。S×Lから改名したコンビで前のコンビでやってたネタ。折角再スタートしたなら新しいネタを見せてほしかった。結構受けてたと思う。5点。

●プリンセス金魚

新婚夫婦。たかみちさんの珍妙なキャラが徐々に嵌って来た。ダークなボケが多いけど正統派のシンプルな漫才。6点。

カナリア

音声ガイダンス。カナリアの漫才をここ数年見てなかったのでこのクオリティの高さには正直驚いた。無機質な音声ガイダンスと安達さんの良い声の喋りがマッチして良いネタだった。2010年に決勝でやったネタより面白い。10点。

LLR

嘘をつく女。若い人や女子をディスるネタは予選で色んなコンビがやってたのでLLRほどキャリアのあるコンビがこのテーマを選択してる事がショックだった。「アホみたいな女が〜」みたいなネタって個人的にあんまり共感できない事が多い。5点。

●世間知らズ

遊園地デート。男女コンビ。南キャンの小型版みたいだった。5点。

●ペンギンズ

兄貴と舎弟。NHKの「30秒芸人」に出てたコンビ。登場してああこのコンビかと気付いた。「漫才なのか?」という疑問はあるけど、知名度を考えれば有り得ないくらいに受けてたし面白かった。M-1決勝に行けなかったとしても絶対このままテレビで受ける。9点。

●ビギン!ナウ

遺伝。漫画の例えばかりなのはどうなのかという気はしたけど、変に説得力のある屁理屈で面白かった。6点。

●まっかちん

カラオケ。聞き間違いネタ。食べ物に絞ってたので見やすかった。自分はこれだったらしゃもじの聞き間違いの方がネタに工夫を感じる。5点。

●バビロン

リアクション芸。体育会系トリオ。バイオレンス系は痛くて可哀想と思ってあんまり笑えない。5点。

●ねじ

女子の変な言い回し。LLRといい、シュッとしてる芸人ほど女子disネタが多いのは何故なんだ。まあ女子受けするんだろうな。5点。

●エル・カブキ

吉田沙保里。最初NHKの大会で見た時「単にマニアックな知識ネタ」としか感じなかったんだけど、ここ最近のエル・カブキの漫才はやってる事は同じなのに本当に面白くなってる。万人受けはしないだろうけど、一部にコアな人気を集めそうなコンビ。つっこみのターンがはっきり「説明」になったのが良いのかもしれない。7点。

●プラス・マイナス

エコ。お互いボケてつっこみ合うネタ。プラスマイナスははっきりボケつっこみ固定したネタの方が良いような気がする。6点。

●三拍子

略語。大喜利っぽいネタ。結構受けてたと思うけど自分は全然何が面白いのか分からなかった。5点。

ゼスト

鈴木の頭突き。早口言葉のような会話を3分間続けるネタ。斬新だし、シュールでくだらなすぎてめちゃくちゃ笑ったけど会場はそこまででも無かったかも。9点。

●よしてつ

俳句。一番受けてなかった。5点。

●TEAM BANANA

痩せたらきれい。女性コンビ。ここも妙な説得力があって面白かった。女性に限らず芸能人disネタはあんまり好きじゃない。5点。

マテンロウ

老後が心配。これもなるほどなーと思いながら見てた。後半ブラマヨのコピーになってたのが残念。5点。

●ブルーセレブ

掃除。あんまり覚えてないけど、1回戦同様自転車撤去の件はめちゃくちゃ受けてた。7点。

EE男

アンパンマン英語版。このネタかどうか分からないけど、どっかで見たような気がする。何か古臭いネタだなと思った。5点。

●ダイタク

コンビニ。話が二重構造になってる凝った構成のネタ。ネタのクオリティは決勝レベル。今更だけど、ダイタクって囲碁将棋に似てるなと思った。8点。