M-1グランプリ2015 セミファイナリスト27組所感

予選を観に行ったり、GYAO!の予選動画を見て感じた事などを取留めも無く。テーマは好きな漫才、苦手な漫才。ファイナリストはここまで来ると実力者揃いで下位の数組を除いて、準決勝の出来次第で何処も一発有り得ると思う。

 

●ナイツ

準々決勝の評判がすごく悪いけど、なんだかんだここ一番の大勝負で負けるとは思えないんだよな。過去の良いネタを持ってくればあっさり決勝にいきそう。ただ、準々と同じような印象でやや受けに終わった場合、審査員がどう判断するのかは分からない。

●ダイアン

予選の動画を見たけど、決勝に行っても去年のTHE MANZAIみたいにサラッと流れちゃう気はする。東京で知られてない分、大阪の予選ほど受けなさそう。ただ、こことポイズンはラストイヤーという事でどちらか、もしくは2組とも優遇される可能性はあると思う。

東京ダイナマイト

準々決勝のネタは構成が2009年のインタビューのネタに似てるので、準決勝次第だろうな。大統領の演説というテーマも身近じゃない分、入って行き難い。東ダイの集大成的なネタではあると思うけど。

POISON GIRL BAND

ここは今のスタイルを審査員がどう評価するかだけ。

ジャルジャル

今のスタイルの漫才は分かりやすいので決勝に上げやすそう。ここは囲碁将棋よりもネタのパターンやキャラが浸透してる分、ややこしさがない。

天竺鼠

準々決勝のネタはシンプルで見やすかったけど、個人的にはやや物足りなかった。評判が思いのほか高くて驚いた。

トレンディエンジェル

準々決勝のネタは去年のTHE MANZAIと印象が似てていまいちに感じたけど、ここも評判は高い。ギャグやおなじみの件が多くて他のネタとの差別化が計り難いタイプだから、他の部分での新鮮味がほしいと思う。

●メイプル超合金

キャラやネタのセンスが独特で新しくて、テレビ的にも無名の新星枠として一番映えると思う。ただよく言われるように本筋以外の所でのやりとりの方が面白くて印象に残るというのは分かり難さがあるし、漫才として高い点数をつけ難く意見が割れそう。もし決勝に行っても下位で終わりそう。

●馬鹿よ貴方は

準々決勝のネタ、改めて動画で見るとそんなに悪くなかったけど、流石にゴールデンに流すネタとして考えるとこわい。ど嵌りする可能性はあるけど、点数をつけようがないと思うので準決勝では普通のコント漫才が見たい。程よくベタで程よくナンセンスな漫才でバランスがよく、2人の関係性がネタに反映されてるナチュラルなやり取りだから今年ダメでもずっとファイナリスト候補に上がるコンビだと思う。

笑撃戦隊

予選でやってる今年のネタは万人受けするし決勝でも確実に受けると思うけど、漫才らしさがない所はどうしても引っ掛かる。

●和牛

最近は手料理のネタを推してるけど、他の屁理屈漫才と比べると好みの差が出やすいので勝負ネタとしてはやや不安。決勝2本目くらいが丁度いいと思う。

●学天即

つっこみに重点が置かれてるコンビはここと銀シャリ辺りが代表的だけど、好みで言うとあんまり好きじゃない。つっこみの台詞量が多いとテンポが悪く感じるし、つっこみの話を聞いてる間にテーマを見失う事がある。完全に好みだけど、つっこみの台詞は短くスパッと行った方が見やすい。ボケで笑ってつっこみで更に笑うというのは単純に笑い所が増えて満足感が高いんだけど、しんどさもある。

●ハライチ

準決勝でネタを変えて来てしっかり受けたなら決勝に進んでも何の不満もない。

さらば青春の光

能のネタは作品性が高い漫才だと思うので決勝に上げてほしいとは思うんだけど、準々決勝の段階でまだ仕上がってなかったのがかなり不安。準々決勝で別のネタで通って、準決勝でガチガチに仕上がった能を披露してたら、演技が多少コント臭くても納得できたんだけど。能で推すのか、もう一本勝負ネタがあるのか、準決勝が楽しみ。

銀シャリ

同じつっこみ主体のコンビで、ネタが強いのは学天即で、シンプルさや分かりやすさがあるのは銀シャリというイメージ。決勝で受けるのは銀シャリのような気がする。

かまいたち

予選のネタは面白かったけど、ウーマンのバイトリーダーのネタを連想してどうも推す気になれない。

とろサーモン

久保田さんの投げやりなキャラがいまいちネタに反映されてないのが気になる。久保田さんのクズ人間ショーのようなネタなら期待するけど。ただただ、やる気の無い中堅に見えちゃう。

囲碁将棋

コアなお笑いファンから高い期待を集めるコンビ。準々決勝のネタは以前より分かりやすくなって見やすかったけど、決勝に行っても真ん中くらいの順位で特に印象を残せず終わりそう。去年のTHE MANZAIの肛門ネタが良くも悪くも強烈すぎて、相対的に地味に見えちゃう。J-WALKだったり、隣の女子大生だったり、肛門だったりどれも勝てなかったネタだけど、ああいう悪ふざけのインパクトこそ囲碁将棋の魅力なのかも。そう考えると決勝向きじゃないという所に行き着くんだよな…。あとよく言われるようにキャラクターが他のコンビに比べると無いのとパートが入れ替わる作りは、どうしても分かり難さが付きまとう。好きなコンビだけど、他の人達が言うほど決勝候補として推す気はしないし、爆発して優勝する画も思い浮かばない。

チーモンチョーチュウ

ボケとつっこみがはっきりしてて一見分かりやすいコンビで決勝に上げやすいような気もするんだけど、ここの漫才って結構分かり難いと思う。登場人物がやたら多かったり、場面転換が多かったりして。

相席スタート

ここと尼神は、結構テレビ露出があって漫才披露してるから決勝に抜擢されてもいつも通りだったで終わる気がする。決勝用にいつもとちょっと違うキラーネタがないと厳しいんじゃないかな。

タイムマシーン3号

準々決勝の評判が割と良いけど、M-1の決勝という想定で考えると違うかなあと思う。M-1の漫才が全てじゃないと言われるようにタイムマシーン3号としてはこれでOKだと思うんだけど。どこに行っても受ける質の高い芸だと思う。

●ダイタク

あんまり覚えてないけど、ネタの完成度を考えると案外一発あるかも。

スーパーマラドーナ

評判が高いけど、予選の動画を見る限りはあんまり良いと思えず。

アインシュタイン

アインシュタインはあんまり評判良くないけど、好きなんだよな。ラジオDJのネタは古典的すぎるボケが多いのは引っ掛かるけど、ベーシックでシンプルな型が見やすい。ワードの強さとか凝った趣向はないけど、いなださんのパワープレイ気味な演技で会場が持って行かれて爆笑を引き起こすというのは、元々のビジュアルやキャラのインパクトもあるけど、技術が高いんだと思う。教科書的とか優等生的という印象も強いけど、基本形をきっちり踏まえて受けを取って勝ち残ってる数少ないコンビだと思う。新しい事や独創性を見いだそうとしてる組が多い中、逆にスタンダードな型が目立つ。このネタじゃ未だちょっと足りない気がするけど、もし決勝に行ってもそんなに評価は悪くないと思う。

セルライトスパ

準々決勝のネタ、決勝は厳しいと思うけど面白かった。ボケなんだけど、あからさまにボケじゃなくて、真面目にやろうとしておかしくなってる素人の雰囲気がよく出てて変なリアリティがある。ボケが強すぎない分、自然に見えて良いんだよな。

モンスターエンジン

ここも準々決勝のネタは大好き。ブラック過ぎて決勝じゃ受けない上、変な空気になると思うけど、好みだけで言えば大阪準々決勝で一番好きかも。ブラックというか暗かったり悲しいネタが好きなのかもしれないな。あとモンエンもつっこみワードで笑わすみたいな余計な事をしない、シンプルなボケとつっこみなのが見やすい。学天即や銀シャリなどは別格だけど、つっこみで笑いを取ろうとして失敗してるコンビは予選見てると多くてうんざりしてた。あれはやっぱり誰でも出来る技術じゃないなと思う。

●尼神インター

おもしろ荘で披露してないキラーネタがあれば他のグループより断然キャラが分かりやすいし、決勝一発あると思う。

 

 

大阪の準々決勝の感想は別個の記事で書こうと思ってたけど、ここで殆ど言いたいこと書いちゃったな。まだ全部見てないけど、大阪準々決勝落選組で好きだったのはアイロンヘッド。あれで落とされたのは納得いかない。金属バットは3回戦の方が良かった。