令和3年度NHK新人お笑い大賞

各ブロックごとに感想

 

Aブロック

●素敵じゃないか(漫才「子供が芸人になりたいと言ったら」)

●ハイツ友の会(漫才「モデル」)〇

トンツカタン(コント「ラジオ」)

●丸亀じゃんご(漫才「傘」)

 

 

ハイツ友の会。テーマはベタだけど、丁寧に作りこまれている。会話の内容も所作も嘘っぽさがなく、無表情で棒読みっぽいしゃべりなのにそれが自然に感じる。ネタのあとの雰囲気を見ても、普段の雰囲気をそのままネタに落とし込んでるんだろうなという感じがする。

そういう意味では丸亀じゃんごは創作性が強すぎて、ネタは作り物だから当たり前なんだけど、丸亀じゃんごは頭で考えた話という感じで、ハイツは日常で本当に感じた事というような違いを感じる。トンツカタン、素敵じゃないか、この2組の2ネタに限ったことではないけど、芸人視点の話、ネタというのは自分はあんまり好きじゃないので、トンツカタンに票が多く入ったのは意外に感じた。

 

 

Bブロック

●モンローズ(漫才「子供」)

ニッポンの社長(コント「最終面接」)〇

●チェリー大作戦(漫才「上司の接待」)

●ミキ(漫才「正しい日本語」)

 

わかりやすい正統派漫才を披露したミキが勝ち上がるかなと思ったけど、ニッポンの社長が満票を集めて勝ち上がり。ミキはこの芸歴で既に上がりみたいな感じにされるのも可哀そうだなとも思いつつ。ただまあ見慣れてるというのと落ち着いているというのもあって、そうなると進化や変化を求めるけどそれはあまりなくて、それでも面白いからいい、みたいな雰囲気が漂ってるような感じがする。ニッポンの社長はこのネタで大丈夫かと思ったけど、風が吹いているのとこのネタはテレビではあまりやってないと思うので鮮度があったのかもしれないと思う。チェリーとモンローズはそれぞれに魅力が出ていたと思う。

 

決勝

●ハイツ友の会(コント「調理実習」)

ニッポンの社長(コント「電気扉」)〇

 

 

ニッポンの社長は今年のKOC二本目予定のネタだったと思うけど、初見だった。バッティングセンターと比較すると自分はバッティングセンターの方が好き。特殊な設定だけどシンプルでわかりやすいコントらしいコント。ここでも満票が入ってニッポンの社長が優勝したけど、自分はハイツ友の会の穏やかで何でもない日常を切り取ったようなコントの世界も好きだった。クラスメイトだけど話したことがなくて相手との距離を測ってる感じ、陰キャ同士がなんとなく友達になっていくかもしれないような雰囲気が好き。偏見がテーマになってるけど、偏見はその通りだ、でも偏見は良くないでもなく、偏見は偏見としてあるものだけど、全部が全部そうではないという当たり前と言えば当たり前の話に落ち着く話の進行も好き。

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