Wikipediaを見ながら過去のR-1を振り返る

R-1の準決勝進出者が発表されたタイミングで過去のR-1を振り返ってみる。自分が最初に見たR-1は2005年大会から。

 

 

2005年大会(優勝 ほっしゃん。

チュパチャプスが解散した、位の事は耳にしてた気がするけど、星田さんがピン芸人になってコントをしてるというのは知らなくて、驚いた覚えがある。この年の他のファイナリストと比較すると、ほっしゃん。は明らかに一世代以上の差がある。友近バカリズムは優勝しなくて却ってよかったように感じるのは、複数回決勝に上がっていろんなタイプのネタを披露できたというのはあると思う。

 

2006年大会(優勝 博多華丸

優勝した華丸さんも良かったけど、バカリズムの「トツギーノ」がとにかく衝撃的で話題になってた記憶。中山功太はこの大会で好きになった芸人さんで、「DJモンブラン」は中山功太のネタで一番好きだけど、2大会連続7位と審査員には全然ハマってないのが不思議だ。

 

2007年大会(優勝 なだぎ武

なだぎさんのディランマッケイが強烈で他はあんまり覚えてないけど、2位の徳井さんは外国人の漫談、3位のバカリズムはイニシャルのネタ。この年で言うとウメの紙コントが斬新で面白かったのをよく覚えている。

 

2008年大会(優勝 なだぎ武

あらびき団」と「レッドカーペット」が人気だった時代。世界のナベアツの3の倍数のネタは決勝で見る前に何度も見ていた。鳥居みゆきも既に結構露出があったと思う。そんな中、ノーマークのダークホース、芋洗坂係長がすごいインパクトがあって面白かった。しかしこの年の審査員、八方、高田純次間寛平太平サブロー、ダンカンと渋すぎる。

 

2009年大会(優勝 中山功太

優勝した中山功太時報より、3位のバカリズムの地理バカ先生の方が面白かったと言われ続けてるいわくつきの回。自分は中山功太バカリズムもそれぞれ良かったし、どちらが上という事もないけどエハラマサヒロ(2位)ではないとは思ってた。この回がゴールデンに上がった初回とのこと。中山功太が東京に来てなかなか売れなかったのは、この年の印象を見てる側が引きずってる所はあるかもしれないと思う。

 

2010年大会(優勝 あべこうじ

優勝があべこうじ、準優勝がエハラマサヒロ(2年連続準優勝というのはすごい)3位が既に2連覇してたなだぎ武と考えるとあまり新鮮味はなく、地味な回だったかも。バカリズム戦隊もののコントをしててフリップネタが見たかったという感想が多かったのを覚えている。作家になった我人祥太が自分は一番好みのネタだった。

 

2011年大会(優勝 佐久間一行

この年優勝した佐久間一行は、3ネタ披露してどれもタイプが違ってそれぞれに面白いネタで圧巻の優勝だった。3ネタは番組としてはボリューミーで疲れたけど、佐久間さんのネタがすごい良くて結果オーライみたいな感じがある。AMEMIYAの「冷やし中華」もこの時初めて見て、すごいと思ったのを覚えてる。

 

2012年大会(優勝 COWCOW多田

優勝はCOWCOW多田さんだけど実質優勝はスギちゃんだった。スギちゃんは今でも好きだけどこの時は漂う雰囲気から何を言っても受ける無双状態だった。「生まれたてのワイルド」とか未だに覚えてる。この年だったか忘れたけどサイクロンZの音楽をかけながら進むネタが凄く良かった。友近はこの年が水谷千重子かな。ついこないだの感じもするけど、もう10年経過してる。いなださんはコンビより先にこっちで見てた。このくらいの時期からのヒューマン中村もすごかった。AMEMIYA2年連続で出てたのか、どんなネタだったか全く覚えてない。

 

2013年大会(優勝 三浦マイルド

三浦マイルド優勝。佐久間さんのように芸歴と実力がある人が様々なネタを披露してどれもハマったという感じ。アンドーひであきのものまねアンドロイドは、今でも時々見たくなる。ものまねってこんなすごい事になってるんだと驚かされた。音声と動きの合わせ方がすごい良かった。田上さんもこの年は惜しくも最終進めずで残念だったけど、かつてオンバトで人気を博した実力派一人コント師がしっかりと面白いネタをやって賞レースで評価をされたというのは大きな意義があった。このくらいの時期は当然、R-1で優勝準優勝すれば売れると言われてた時代で、R-1決勝に出ることがチャンスをつかむきっかけだった。今はその時代に比べるとご祝儀が少ない。この年のキンタロー。前田敦子はすごくシンプルかつストレートにお笑いをしていて好きだった。

 

2014年大会(優勝 やまもとまさみ

優勝者はやまもとまさみ。無名の芸人を抜擢した所も多く、ややお笑いマニア向けの回だったように思う。中山女子短期大学の「魔王」とかおぐの野次のネタとかミヤシタガクの駅員コントとか、すごく真っ当に面白いネタが決勝に上がってるんだけど、一般的な見方をすれば、無名のダークホースが多すぎた。やまもとまさみも過去ファイナリストだけど、昔からR-1を見てる人しか認識してない。RGのスティージョブズ、BKB、わかりやすくちょっと新しい歌ものまねの馬と魚、後の優勝者じゅんいちダビッドソン、R-1の広報部長的な意味合いもあったスギちゃんなど、バラエティに富んで面白くて個人的には好きな回だ。

 

2015年大会(優勝 じゅんいちダビッドソン

マツモトクラブの鮮烈デビュー。「ストリートミュージシャン」と「願掛け」。これで優勝できなかったのは残念だけど、友近と同じでだからこそ何度も決勝に上がっていろんなネタを披露できたメリットを感じる。ゆりやんのスピーチもこれが優勝ネタでも良かったけど、20歳そこそこの初決勝でいきなり優勝させてしまうのは勿体ない感じもするので、本田ネタを完成させたじゅんいちダビッドソンが優勝で結果良かったと思う。安村さんや厚切りジェイソンなど、ポップなネタをする芸人さんが爪痕を残して売れっ子になっていった。

 

2016年大会(優勝 ハリウッドザコシショウ

ザコシショウ優勝回。おいでやす小田、ルシファー吉岡などの常連組はこの回から。サンシャイン池崎は決勝後のブレイク度、ネタの浸透度としてはザコシショウの次くらい。でもこの時は小田さんもルシファーさんも池崎さんも成績としては振るってない。やっぱり人が知られてないと、加点しにくい、受けきりにくい感じがあるのかも。新世代が続々台頭してきてる中、準優勝してる小島よしおもなかなかすごい。

 

2017年大会(優勝 アキラ100%

優勝アキラ100%、2位池崎、3位石出奈々子とかなり混とんとしてる。まあ3組ともネタが分かりやすいのはあると思うけど。ブルゾンちえみが出たのがこの回。すごい流行ったけど、一発屋みたいな感じだったので、5年前と聞いてももっと前のような感じがする。RGはドナルドトランプネタ。自分は事前予想でRGが優勝すると思ってた。

 

2018年大会(優勝 濱田祐太郎

濱田祐太郎が優勝。3位のおぐさんは「君の名は」だったと思う。この回に準決勝で毎年受けてるのに落とされ続けてた粗品が初決勝、相方のせいやが敗者復活勝ち上がり。この年のM-1王者が霜降りだったから、この時の勢いはすさまじかった。ゆりやん、ルシファー、マツクラ、小田さん、おぐ、ぶるまと、新世代の常連が多くやや停滞感もある。

 

2019年大会(優勝 粗品

粗品が優勝。2位がセルスパ大須賀、3位が松本りんす。それぞれ活躍はしてるけど粗品と比較すると、ちょっと寂しい。このくらいの時期はおじさん芸人にぶるまや河邑ミクなどの女性芸人が少数いるというパターンが多い。

 

2020年大会(優勝 野田クリスタル

野田クリスタル優勝。こう考えると、粗品霜降り)→野田(マヂラブ)とR-1の優勝者がスターになるという図式になっていて面白い。この次の→の先に入る人はいるのかどうか。女性のファイナリストの比率が上がってる気がしたけど、この年で12組中1組、翌年は10組中3組で決して多いとは言えない。2017年大会が12組中5組でこの年だけが突出して多い。優勝候補ともいわれたSAKURAIが思ったほど跳ねず。ななまがり森下さんがかなり良かったけどブロック3位で終わる。満を持しての決勝だったメルヘン須永はあんまり爪痕を残せなかった。この年は、無観客という特殊な環境で、やりやすい人やりにくい人、無観客でも面白く見える人、そうでもない人みたいな差があった。野田さんはもちろんだけど、無観客状態であのネタをやった森下さんはある意味ものすごい印象的だった。

 

2021年大会(優勝 ゆりやんレトリィバァ

優勝はゆりやん。レギュレーションの変更について、賛否が分かれたまま幕を開けた2021年大会。蓋を開けてみればレギュレーションよりも、せわしなくて、軽すぎる演出の方が話題になってしまった。番組としては過去最低の出来だった。10年以下の若手のみに出場権が与えられたのは、良い面と悪い面があり、必ずしも失敗ではなかったと思う。ファイナリスト10組の顔ぶれを今見ると、実力者のゆりやん、ZAZY、マツクラ、吉住などいる中で無名の若手が数組いて結構いいバランスだと思う。バラエティに富んだ面々だし、ネタの表現もそれぞれ面白かった。ゆりやん、ZAZYなど元々評価をされてて売れてた人達がさらに売れただけで、無名の人がこの大会発のスターになり得なかったのは残念だった。2022年大会は明確にこの大会をきっかけに無名の若手にスポットが当たって、世間で話題になるような前向きな兆しが出てくることを願っている。2021年大会で良かったと思うのは、これまでのテレビ局のスタジオ収録から、ライブ会場収録になったこと。個人的には、生放送、ライブ会場で賞レースって見てみたいと思っていたシチュエーションで、雰囲気が好きだった。M-1やKOCの準決勝をテレビでライブ中継しているみたいな感じで。