女芸人No.1決定戦 THE W 2022

勝戦のネタ感想、各組一言ずつ

 

TEAM BANANA

チーバナの漫才は世間一般に向けて話すイメージがあったけど、今回のネタは相方へ向かっていく流れが新機軸としてあって、面白かった。山田さんは漫才が上手いのは勿論だけど、口が達者で話を聞いている人を引き込むパワーがある。あるあるじゃないロジカルなネタも見てみたいと思った。

 

ヨネダ2000

準決勝の2日目のネタ(決勝1本目のネタ)を見てなかったので、見れた嬉しさとキャサリンという名作がお蔵入りになってしまうかもしれない不安と半々で、どちらかというと不安の方に気持ちが引っ張られながら見てた。そのせいか、なんとなくハマれないまま時間が過ぎて、チーバナ勝つのではと思ってしまった。分かりやすいしインパクトあるしヨネダの世界だし、良かったと思うけど、自分はキャサリンの方が断然好きだ。

 

さとなかほがらか

審査員の指摘はその通りだと思う反面、クレーム対応を毎日やってる人が負のパワーをため込むのは自然でもあるとも思うので、そんなにヤバい人には見えなかった。昔、社会風刺っぽい感じでOLが会社や上司の愚痴をこぼすコミカルな場面がドラマや映画やCMであってその雰囲気を思い出した。昭和平成のOLっぽい雰囲気を持ってる。若い女性が社会に出た時の待遇って一概に言えないけど、そんなに昭和の時代から変わってないような気がする。

 

Aマッソ

ベタで行くのかナンセンスで行くのか、その間を取ってきた感じで、バランス感覚が良いという見方をする人もいれば、中途半端に見えるという見方の人もいると思う。プロジェクションマッピング漫才、電話応対のベタコントで、毎年確実に良いものを見せてくれたコンビだけど、自分は今回のネタは、印象度的に全体に埋もれた感じがしてる。

 

 

天才ピアニスト

設定の素晴らしさもあるし、掛け合いの一つ一つが全発命中してる感じで完璧な出来。もし点数採点なら全員が99~96点以内で採点されてると思う。後半仲良くなるほっこり感も良い。1本目がここまでの出来だと、他がよほど食わなければ天ピ優勝ルートにこの時点で乗っかっていたと思う。

 

爛々

塚地さんが言ってたように芸風が知られていけばもっと受けていくタイプだと思う。スタイルが良くて美人で、二人のシルエットというか佇まいが格好いい。「チョメ」は真似しやすいし、使い勝手がいいのでどんどんやって流行らせてほしい。

 

スパイク

小川さんが美人で演技力がものすごく高いという部分が大きいと思う。美人や美男であることはお笑いにとって不利なはずなのに、スパイクはそこを魅力に変えている所が良い。もっとやりすぎなくらいやりすぎてもいいのかなという気もする。チーバナもそうだけど、ネタは面白い、印象度もあるのに、ちょっと上品すぎるのかなと思う。ヨネダやオダウエダのようなZ級バカネタをやるタイプとは違うけど、もう一歩、突き抜けた所がない、もしくは足りない感じがする。

 

フタリシズカかりこる

かりこるは、コンビネタも含め、こういう音声をサンプリングしたネタはどれも面白い。今回が世に出る初めての回だったら、それでも天ピには勝てなかったと思うけど、もっと受けて評価も得られていたと思う。ネタのクオリティを高いレベルで維持してて、しかもこういうオンリーワンの芸風を持ってるのは強い。決勝に上がって、見せたいネタをやれるというのはそれも一つの勝利なんだなと改めて思う。

 

河邑ミク

流石にネタがシンプルすぎて、美しさは感じるけど物足りなさはある。

 

・エルフ

コントで、片方が客席に向かって話しかけるというのは個性的で良いと思った。今回のコントは、二人が主役になっていて、はるは「ギャルじゃない女性」という存在感が引き立ってた。荒川さんの見てるだけで元気になる天性の明るさは、そりゃ売れっ子になるよなーと思わされた。このタイミングにこのネタでTHE Wに出られて本当に良かったと思う。

 

紅しょうが

紅しょうが、あんまり好きじゃなかったんだけどこのコントは良かった。情景が思い浮かぶようなドラマ性を感じさせつつ、笑いの箇所はいかにもボケって感じじゃなくてその場で自然に生まれた言動のおかしさみたいなものを感じた。

 

にぼしいわし

つっこみのトーンが一緒過ぎるのと、つっこみの台詞量が多すぎる。一生懸命考えて、用意してきたものという雰囲気が出過ぎて、自然な会話の掛け合いに聞こえない。ネタの発想やセンスは素晴らしいけど、それが上手く伝わってない感じがした。

 

ファイナルステージ

ここはまとめて3組。紅しょうがは今までとはちょっと違うスタイルの漫才。ボケつっこみというより、お互いに種類の違う共感性の高いあるあるを言い合う構成。新しい事に挑戦している事が嬉しいし、従来の紅しょうがの漫才より面白く感じた。稲田さんの婚活ネタなど、自分達のリアルをネタに反映させて人間味が出てきた。

天才ピアニストは、1本目は文句なしだったけど、2本目は自分はあんまりわからなかった。2本目がちょっと弱くても今回は天ピというウイニングランだったのかなと思う。

ヨネダ2000。キャサリンがお蔵入りにならなかったのは良かった。やはりこちらの方が自分好み。ここはネタ順逆にすればAブロックの印象度が強まって、二本目トイレでウイニングランになったような気がする。

 

女芸人No.1決定戦 THE W 2022|日本テレビ