有田ジェネレーション☆若手実力派芸人ジェラードン対決SP

トンツカタン(コント「リベンジポルノ」)

ジェラードン(コント「懺悔室」)

ネルソンズ(コント「花火大会」)

ジェラードン(コント「転校生」) 

 初期のメンバーは裏笑い的なインパクト芸が多かったけど、今のメンバーは、インディアンス、ジェラードンネルソンズ、ゆにばーす、イヌコネクション、脳みそ夫など、賞レースの次世代ファイナリスト候補や、それを抜きにして売れる可能性のある芸人が揃っていて毎週のネタバトルはかなり見応えがある。

今回は関東を代表する若手トリオ芸人3組が揃い踏みでそれぞれに面白く、キングオブコントに向けて語りたい思いもあるので各組についての印象を書いて行く。

 

トンツカタン

トンツカタンはどのネタも水準以上に面白く、ネタの切り口や発想は光るものがある。ただ自分はその切り口や発想に重点が置かれすぎてるように感じられて、あまり面白味を感じられない。漫才のカミナリもそうだけど、伏線回収を肝にしているロジカルなネタはどうも好みではない。それを自然にやられると鮮やかに感じるけど、トンツカタンのコントはどことなく不自然で作り事っぽくて入り込めない。台本の面白さは文句無しだけど、そこだけが際立って感じられて、演じてる人間の魅力が伝わってこない。コントというのはやはり演じてる人のキャラクターが演技や役柄に反映されているかどうかというのが大きいように思うし、漫才でもコントでも若手がぶち当たる壁なんだと思う。スルッと今年のKOC決勝に上がって来てもあまり驚かないと思うけど、上位には行かないだろうなと思う。

ネルソンズ

ネルソンズは本当に面白い。「おもしろ荘」での「自殺を止める」ネタだけなのかと思ってたけどその後のコントもコンスタントに面白く、今回披露した「花火大会」のネタは「自殺を止める」ネタに匹敵するコントだと思う。必ずしも良いとは思えない和田まんじゅうの滑舌悪いキャラをとにかく押しまくって見てる人が慣れてき出してるのがすごい。女性役が出てくる恋愛ネタやパターン替えに行かず、一貫してどうしようもない中年男の悲哀を描いている所が良い。ここはトンツカタンと違って、決勝に行きさえすれば大嵌りしそうな雰囲気がある。

ジェラードン

今回披露した2本のネタもかなり良かったと思う。この番組の雰囲気には合うけど、賞レースという目線で見ると、トリオ芸的なノリが強くて不向きかもしれない。以前はかみちぃのワンマントリオという印象で、ポスト・ロバートという見られ方をしていたけど、かみちぃを上回る存在感を放つ西本さんが覚醒し出してから、格段に面白くなって、ロバートとはまた違うジェラードンだけの世界が見えて来た。ホリケンが2人いるネプチューンというのが一番近いかも。このトリオは面白いから絶対に売れるし、テレビで売れなくても劇場にお客さんが沢山入ると思う。KOCは残れば結果は出すと思うけど、タレントとしての華は感じないのであまりテレビにバンバン出るタイプではなさそう。トンツカタンネルソンズもそうだけど。ただこの3組は現実的にKOC決勝を狙える所に居ると思う。

有田ジェネレーション|TBSテレビ