第43回ABCお笑いグランプリ

各ブロックごとに感想

 

Aブロック

こたけ正義感は、完成されててオリジナリティもあって新鮮味もあるという無双状態。

青色1号は凄く良かった。新人バイトが初日にとんでもない事をやらかすのも、店長と仲の良いバイトの変なノリも、店長が混乱してそのノリを引きずるのも、それぞれ現実にあり得そうな事柄で、それが継ぎ接ぎ感がなく、自然な流れに感じさせる1つの話の中にまとまってるのは台本がうますぎる。3人の見た目のキャラクターもそれぞれ店長、ベテランのバイト、新人のバイトの雰囲気に合っていた。

かが屋は質の高い青色1号のコントを見た直後にも関わらず、かが屋のコントはやはり別格だと思わされた。性別、年代、時代を問わないし、字幕を入れたら外国の人にも伝わる可能性もある。かが屋のコントって若いファンが多いと思うけど、年配の方にも親しまれると思う。2人の、特に加賀さんの持ってる雰囲気が温かい。

ドーナツピーナツは、設定がイメージしにくいというのが引っ掛かって、くじ引きの独自システムを理解させてすぐ笑いに変えてるのは凄いと言えば凄いけど、わかりにくさの方が勝る。

 

●Bブロック

個人的にBブロックは低調だった。令和ロマンはもはやベテランの風格すらあるエリートで、想像力を働かせる漫才というのは新機軸で良かったと思うけど、どうしても題材が好きになれない。アイドルの作詞家はおじさんがやってると思うと笑う、というのはもう当たり前になり過ぎてて着眼点が古いと思ったし、何より女性アイドルの作詞家をリスペクトしてる者からすると、ネタとわかってても不愉快感はある。

ハノーバー、唯一の松竹という事で期待してたけど、「おっさんかおばはんかどっちや」というベタの極みのようなコントでもうひとつ。

ダウ90000。昨年のM-1の漫才が凄く良かったので期待してたんだけど、まさか演劇内輪ネタとは。まあ独白くらいは演劇を全然知らない人でも理解してると思うけど。8人いる必要のあるネタにも感じられなかった。昨年のM-1のネタで言うと男性一人が複数の女子に振り回されるというハーレムのような構図が新しくて面白かった。

天才ピアニスト。Bブロックは他3組のネタが自分好みじゃなかったので、天才ピアニストが一番良かった。あのビジュアルのますみが刺股で捕らえられるのが単純に面白いし、ちょっと小馬鹿にしたニュアンスを気付かれないように入れる感じも良い。オチは取ってつけた感じがして自分は好きじゃなかった。

 

●Cブロック~ファイナルステージ

フランスピアノ。不運にもネタのパターンが青色1号と似てしまったかなという気はする。バカ話かと思いきや、点と点が線になってサスペンスっぽい不穏なオチになるという。

ヨネダ2000。推しだからというのもあるけど、ここの漫才が最高だった。昨年のM-1決勝にヨネダを残さなかったのは失敗だったという思いはずっと残っている。かなり独特なので何をやってるのかわからないという捉えられ方をされそうなネタという気はするけど。わかりやすさで言えば昨年のどすこいとYMCA寿司の方が強いと思う。自信満々な人がわけのわからないことを理路整然と優しく諭していく様はカルトの勧誘のよう。進化したヨネダの漫才が見れて大満足。個人的には1位ヨネダ2位かが屋だった。

Gパンパンダ。いつも良質なコントを見せてくれるGパンパンダ。一平さんのキャラも乗ってきて立体的になってきた。今回のネタは「嫌な誘いを力業で断る」というありがちといえばありがちなネタ。ただ職場の飲み会を若者が嫌がるというのが今時だし、結構ひどいことを言われてるのに、怒らずに職場の人だから、新人だからと寛容に許してしまう先輩会社員というのも妙にリアル。「行きたくない」とハッキリ言えないし、嘘はつきたくないし、嘘が下手だし人間味があって可愛いというのを先輩がちゃんと感じ取ってるのも素敵。

カベポスターの漫才ってネタごとにシステムを作ってくる。だからちょっと回りくどくなるんだけど、理解させて笑いに持っていくまでが早い。フリの段階で既に面白さが成立してて、こういうシステムってわかると全部繋がって話が立体的に見えてくる凄さがある。1本目、脱線していく漫才かと思いきやクイズネタになり最後はホラーオチという飽きさせない怒涛の展開だけど、話の本筋は「このあいだ会ったおばあちゃんの話」でブレない。2本目はバカ話かと思いきやヒューマンドラマ。良くも悪くも創作性が強いので好みは分かれる所はあるかも。

令和ロマン2本目。1本目より断然良かった。サムネとか鳴き声の2番とか、トイザらスで無双とかああいう一言で大きな笑いが取れるのは強い。片方が泣く子供役に徹してつっこみがなくなり、くるまさんが一人でボケてつっこんで話を進行していく形式が令和ロマンに合ってる気がした。つっこみが居ないというのは賞レースでは減点対象になりやすく点も伸びなかったんだと思うけど。

こたけ正義感2本目。先日の「ソウドリ」でも2本目のネタとして披露してたネタ。「ソウドリ」で見た時は変な法律2本で良かったんじゃないかと思ったけど、幼児向けの法律解説ネタも結構面白い。伏線回収ネタって単に落として拾ってるだけに感じることがあるけど、このネタは、前半のネタが最後のまとめでパズルのピースが綺麗に埋まるような理を感じた。

 

第43回ABCお笑いグランプリ presented by カーネクスト | 新しい未来のテレビ | ABEMA

第43回ABCお笑いグランプリ ネタ演目

ゲスト漫才

 

オズワルド(漫才「車で」)

コウテイ(漫才「奈良時代ならモテた」)

ミルクボーイ(漫才「ラジオ体操の動き」)

 

Aブロック

 

ドーナツピーナツ(漫才「クラス替え」)

こたけ正義感(フリップ「おかしな法律」)〇

青色1号(コント「財布紛失」)

かが屋(コント「喫茶店トラブル」)

 

Bブロック

 

令和ロマン(漫才「秋元康」)〇

ハノーバー(コント「結婚のあいさつ」)

ダウ90000(コント「独白」)

天才ピアニスト(コント「防犯訓練」)

 

Cブロック

 

フランスピアノ(コント「ここだけの話」)

ヨネダ2000(漫才「プロおみこファー」)

Gパンパンダ(コント(「飲みの誘い」)

カベポスター(漫才「話が長くなる」)〇

 

ファイナルステージ

 

カベポスター(漫才「大声大会」)〇

令和ロマン(漫才「トイストーリー」)

こたけ正義感(フリップ「法律用語」)

 

 

第43回ABCお笑いグランプリ presented by カーネクスト | 新しい未来のテレビ | ABEMA

 

 

 

賞金奪い合いネタバトル~ソウドリ~ 2022.7.5

 

●鬼越トマホーク(漫才「ポッキー」

●幸せのトナリ(漫才「美容室」)

5GAP(コント「ハイキング」)〇

●こたけ正義感(フリップ「法律用語」)

 

幸せのトナリか5GAPかどっちかかなーと思って見てた。5GAPの今回のネタ、女性キャラだったので可愛さが出たし、つっこみがソフトになったりして普段以上にのんびりした世界観で良かったと思う。ハイキングという設定も昭和の漫画っぽくて良い。

 

賞金奪い合いネタバトル ソウドリ〜SOUDORI〜|TBSテレビ

 

M-1グランプリ2022予想③

最近ネタ番組を全然見てないので勘と直感で。マンネリ化してきてるので、今年は過去ファイナリストのハードルが高くなると予想

 

マユリカ ・金属バット ・ニッポンの社長

・ハイツ友の会 ・オズワルド ・パンプキンポテトフライ

滝音 ・ヨネダ2000 

 

個人的注目コンビは、なかよし、ZUMA、ダウ90000、シンクロニシティ、ストレッチーズ、令和ロマン、演芸おんせん、幸せのトナリあたり

追記 カベポスター

 

賞金奪い合いネタバトル~ソウドリ~ 2022.6.28

 

●こたけ正義感(フリップ「おかしな法律」)〇

●モシモシ(コント「初号機」)

●10億円(漫才「ママ友」)

 

こたけ正義感はもしかしたらR-1を待たずに売れっ子のピン芸人になってしまうかも。

 

賞金奪い合いネタバトル ソウドリ〜SOUDORI〜|TBSテレビ