かもめんたる単独ライブ「下品なクチバシ」

独立した8つのコントが結びつき、一つの世界観を形作り、テーマが浮かび上がってくるという構成のライブだと思うんだけど、そういう側面より、単純に一つ一つのコントが面白いと思った。 あんまり小説のような演劇のような意味のあるものより、単に笑える方が好みだから、そっちに興味が湧かないという事もあるし、今回の公演で言うと、そんなにハッとさせられるような繋がりは感じなかった。(まあ単に読解力不足という可能性もあるが)

KOCで披露したネタが好きな人なら満足出来る狂気に満ちた、新しい(単純に新ネタという意味ではなく)コントが収められてる。最初から最後までフルスロットルで狂人を演じたネタはほぼなく(「I 脳 YOU」くらいか)普通の人達の何気ないやり取りの中にひょいと顔をのぞかせたり、状況の変化に伴って態度が急変して立ち現れたり、狂人のような人が落ち着いて話を聞いてみると案外まともだったりと狂気の見せ方が多様で、人間の多面性を感じさせる。その人間の怖さであり、面白さがかもめんたるのコントだなあと思った。

特に好きで印象的だったのは、「相談」、「始まりは電気シェーバー」、「I 脳 YOU」。