●囲碁将棋(漫才「あんパン」)
●ファイヤーサンダー(コント「遭難事故」)
●ファイヤーサンダー×さらばアフタートーク
●卯月(コント「会社員」)
●卯月×さらばアフタートーク
●馬鹿よ貴方は(漫才「ハンバーガーショップ」)
●馬鹿よ貴方は×さらばアフタートーク
●ななまがり(コント「合格発表」)
●ななまがり×さらばアフタートーク
●かもめんたる(コント「サッカー」)
●さらば青春の光(コント「催眠術」)
●エンディング
自分の好きな芸人ばかり出るセレクトライブだったから、当然と言えば当然だけど、めちゃくちゃ面白かった。最近、賞レースの予選と好きな芸人の単独くらいしか行ってなくて、複数組出演するセレクトライブに行くのは久々だったから異様に楽しく感じた。セレクトライブと言えば、「倉本美津留の太鼓判」を観に行ってたけど、今回のメンツはそれに匹敵するラインナップだったと思う。去年大阪であった馬鹿よ貴方はのセレクトライブも心躍るメンツで大阪まで行こうかと真剣に悩んだ。同日、同じ会場でさらば青春の光寄席の後に南海キャンディーズ寄席というライブがあったようだけど、このスタイルのライブが増えて行くと良いなと思う。こういうイベントの良い所は、テレビではまず見る事が出来ない組み合わせのトークが聞ける事でマニアにとって興味深い話が沢山聞けた。一組ずつ、ネタとアフタートークをあわせた感想を書いて行く。
●囲碁将棋
ルール提示のあるネタで、そのルールに論理性がないので、前提の部分で納得出来ないと言葉遊びに終始していると捉えられそう。自分は論理性がなくても言葉遊びに終始していても話してる会話の内容が面白ければいいと思うけど、たぶんテレビでやってもそんなに受けないと思う。
アフタートークで森田さんが「一番好きな漫才師」と言っていた。囲碁将棋の漫才は従来の漫才の形に捕らわれず自由に展開して行き、会話の面白さのみに固執しているように感じる。雰囲気的にはラジオのフリートークに近い。ボケ、つっこみの分担がネタによって異なったり取っ払われたりするのはデメリットもあるけど、より自由度の高い新しい漫才を生み出す下地作りになっている。囲碁将棋の知らないネタを見る時はいつもどんな風に展開して行くんだろうとワクワクさせられる。一番と言われたら迷い無くポイズンと答えるけど、二番と言われたら囲碁将棋の名前を挙げるかもしれない。
●ファイヤーサンダー
「ダイイングメッセージ」のネタで何度かテレビに出たコンビ。ネタバレになるので内容は一切かかないけど、このネタをテレビでやらずにKOCに掛けたら決勝に行けると思う。こんな面白いコントをやるコンビだと思ってなくてびっくりした。今回のメンバーの今回のネタと限って言えば、一番決勝に向いたネタだと思う。
アフタートークで東口さんの従兄弟だという話があった。「さらば青春の光ふぁいなる」に出演したと聞いてあああの時出ていた人かと思ったけど、こういう形で本当に頭角を現してくるというのはすごい。
●卯月
便宜上つけたタイトルは何と付けてもネタバレになりそうだったので、「会社員」にしておいた。ものすごくナンセンスなネタで好きな人はものすごく好きなのかもしれないけど、自分はよくわからなかった。テレビでやった他のネタは面白いと思った覚えはある。
●馬鹿よ貴方は
新道さんのラジオが大好きで、新道ファンなんだけど、馬鹿よ貴方はのここ最近の漫才に関しては、なんとなくパターンが読めてしまうような所があって、正直今回もあまり期待してなかった。ただ今回のネタに関しては、自分でもこんなに笑うかなと思うほど笑ってしまった。馬鹿よの漫才って割とありきたりなボケつっこみが多い気がするんだけど、今回のネタは意外性を感じられるもの、創作性を感じさせるものが沢山あって良かった。「カレー屋」「おにぎり屋」「ウルトラマン」に匹敵するネタだと思う。ライブ感で笑う部分もあると思うし、馬鹿よはこの位のネタのサイズが丁度良いという所もあって、テレビで見たら「あの時あんなに笑ったのにそうでもないな」となりそうとは思うけど、やっぱりこの人達はネタのセンスといい、飄々とした立ち居振る舞いといいただものではないという感じはする。
●ななまがり
とにかくインパクトのあるネタだった。ななまがり大好きで、ライブにもよく行くのにこの違和感、奇抜さには一向に慣れない。後ろから頭を何かで叩かれて振り向いたら叩いた相手が誰なのかわからないし、叩いた道具も見た事がないもので何なのか全くわからないみたいな衝撃。シュールな夢を見ているよう。KOCこのネタで受かったら審査員はたいした度胸だと思う。
不思議なネタで、自分は昔の公共広告機構の日本昔話みたいなアニメCMを思い出した。悪いひとをお地蔵さんが化身となって懲らしめるみたいな感じのやつ。森田さんも「今まで見た中で一番わからなかった」と言っていた。かもめんたるはこういうファンタジックなネタをやるんだなーという事が新鮮に感じられた。
わかりやすいネタでさらばらしさもあって良かったと言えば良かったけど、新しさは感じなかった。