マツモトクラブ
こういう味わい深いコントにもう少し高い点数がついてほしいけど、テレビの賞レースは笑いの量や数を重視するので「上手さ」や「美しさ」は評価の優先順位が下がる傾向がある。それはそれで仕方の無い事だけど。
ZAZY
そういう意味で笑いの量とスピード感で高い点数が付いた印象。昔の審査員なら下位だったと思うけど、今年の現役芸人審査員にはハマった。ただ、何年も前に決勝に上げてたとしても受けて評価されただろうと思う。ZAZYとゆりやんはどちらが優勝でも納得だったけど、強いて言えば2本違うタイプのコントをして両方で受けて評価を得たゆりやんの方が強かったという印象はある。
土屋
自分は全然ハマらなかったので高得点に驚く。R-1の審査が緩いのか、自分の感覚がズレてるのか。
※追記。キャッチコピーにもあった「独り言」というのは意外と他に誰もやっていないピン芸の新しい手法だったと思う。漫談やフリップならお客さんに向かって話す、コントなら相手が居て芝居をするという形が一般的で、コントでありながら他者を介さずに自己完結させるというのは他との差別化という意味で良かった。しょうもなさすぎる独り言の内容は、見てる時は何とも思わなかったけど、時間差で「面白かったかも」と思えてくる。
森本サイダー
ここはメタフィクションを駆使しながら想定を超えていかなかった印象だけど高得点。
吉住
ここも自分はハマり切らず。3分尺にハマるネタではなかったような。
寺田寛明
シンプルなフリップ。ネタは文句無しに面白い。だけど、陣内さんのコメントに同意してしまう。あと旧作ネタは質は変わらないけど、鮮度は落ちる。それは初見の人でもうっすら感じると思う。
かが屋賀屋
2本共そうなんだけど、賀屋さんだけでかが屋のコントをしているようで、いるべきはずの加賀さんが居ないのがまたこう切なくなって、変な気持ちでネタを見てしまった。加賀さんが復帰した事もそうだけど、そういった色々が混ざり合ってかが屋で見るよりもドラマティックに感じた。加賀さんは復帰したし、もう賀屋さんのピンネタは必要ない。今年のKOC決勝で活躍する姿を待ちたい。
kento fukaya
誰が見ても笑える内容で、フリップの作りが見ていて楽しい。ただ裏を返せば癖がなさすぎるという事でもある。
高田ぽる子
世界観をドーンッと見せつけたのは今年は高田ぽる子。ZAZYも「独特な世界観のフリップ芸」だけど、２人とも独自性が強すぎて、構成する要素は近いのに、全く別の世界を展開している。二本目を見たかったけど、上位3組がみんな良かったので仕方ない。
ゆりやんは大受けか大スベリかというイメージがあるけど、今回は2本共堅実に受けた。どちらもゆりやんらしさがあって、特に2本目のネタの狂気とアホのハイブリッド感は素晴らしかった。まあ2本目の面白さで言えばゆりやんで優勝に相応しいと思う。
