BUCK-TICKの全フルアルバムを回想する①

最初に聴いたBUCK-TICKのアルバムは95年作の「Six/Nine」。厳密にいえばCDTVの「Six/Nine」のアルバム全曲紹介で知って好きになって、友達が録画したWOWOWの「Six/Nine」全曲PV集を見て、その時点で自分にとって別格のバンドになり、現在に至るまでそれが変わっていない。中学の頃、「Six/Nine」でハマってから、まさか、27年経っても現役で活動をしててアルバム、ツアーをコンスタントにこなして楽曲のクオリティを落とさずマイペースに続けてるとは中学の頃の自分は思っていなかったと思う。継続するものはマンネリになりどこかで興味を無くして追わなくなるものだけど、そういう感じもなく、自分が熱中していた中高生の頃のBUCK-TICKと現在のBUCK-TICKに違いがなくて、次はどんな変で格好いい曲を作ってくれるんだろうといつもワクワクさせられる。今井さんの「新しいアルバムを出すんだから新しくて当たり前」みたいな、変化するのがデフォみたいな、そういう今までのBUCK-TICKにはなかったものを生み出す探究心がすごい。

「Six/Nine」を聴いて「殺シノ調ベ」「悪の華」等の過去作を中古で漁りつつ「Six/Nine」以降の作品はすべてリアルタイムで聴いてきた。そういう順番で聴いたせいなのか、自分の中では「Six/Nine」~「SSL」あたりまでが一番思い入れが強い。オルタナティブ、ゴシック、デジタル、アンビエント、アート、ロック、ノイズ、ポップ、そこに太宰治並に暗くて内省的な櫻井さんの歌詞が混然一体となった1995~1997年の作品がやはり自分にとってBUCK-TICKなんだと思う。

こういう文章を書いておきたいと思った理由は35周年で、ベストアルバムが出てライブもやってという節目だからというのと、ベストに収録されている全シングルPVを見て、アーカイブを自分なりに振り返りたいと思ったから。永野チャンネルに触発されてる所もある。音楽の知識はないので、永野チャンネル同様、好き、嫌いだけのそれってあなたの感想ですよね?みたいなものを書いてみたかった。