M-1グランプリ2018 敗者復活戦

 

1ウエストランド(「恋人紹介」)

2ダンビラムーチョ(「年上の新人アルバイト」)

3さらば青春の光(「ものまね」)

4ミキ(「サザエさんのじゃんけん」)

5たくろう(「美容院」)

6からし蓮根(「ホスト」)

7アキナ(「結婚のあいさつ」)

8金属バット(「お見合い」)

9マユリカ(「合格発表」)

10東京ホテイソン(「入学式」)

11侍スライス(「裁判」)

12ニッポンの社長(「恋人紹介」)

13マヂカルラブリー(「高級フレンチ」)

14三四郎(「若者言葉」)

15プラス・マイナス(「野球」)

16インディアンス(「ワルだった」)

 

 

各組一言感想

 

ウエストランド

異性にモテない僻みネタというテーマが多いけど、結局のところ、こういうネタが一番ウエストランドらしくて面白いんだと思う。劇場で受けて根強い人気があるから、M-1で勝てないからダメという単純な話だと思わない。決勝戦上沼恵美子ギャロップとミキを比較して話した事と絡めて言えば、井口さんには自虐を超えた人間的な魅力があると思う。M-1の決勝で見たいというよりこれからもウエストランドの漫才が見たいって思う。

 

ダンビラムーチョ

見る側の意識の問題でしかないんだけど、ネタ時間が短いのにこんなに詰めて入るのかと時間を気にして見てしまった。このネタは間合いとか空気感が大事な気がするので、目一杯だったのが気になった。

 

さらば青春の光

いつかの予選でやっていたネタ。展開の仕方が自分の好みとは少しずれる。さらばのM-1は、ジャルジャルのKOCくらいハードルが上がってるように思う。

 

ミキ

ミキは決勝のネタも敗者復活戦のネタもすごく良かった。4番目だけど、この時点で「何も無ければミキ」くらいの感覚で見ていた。お兄ちゃんの人間的魅力とそれを最大限引き出したネタという感じがする。オールドスタイルと思われがちだけど、お兄ちゃんがボケる箇所があったりして柔軟性を感じた。

 

たくろう

予選動画で見た「人間ドッグ」「パソコン教室」の方が自分は面白いと思った。この人達は本当に今年決勝に行くべきだったと思うけど、あのタイムオーバーはちょっと不安材料かもしれない。

 

からし蓮根

この人達も予選10位でこの内容なら、紙一重で決勝に行けなかったんだなあと。からし蓮根の漫才はどのネタを見ても面白いんだけど、大きな山場がないというのと、後半に掛けての盛り上がりが薄いというのはあって、決勝に残っても埋もれてしまいそうというのは思う。

 

アキナ

一回しか見てないので、もう一度見たら印象が変わるかもしれないけど、いかにもボケるボケ、という感じがし過ぎてしまって、自分は古臭く感じた。

 

金属バット

決勝でこのネタをやってる姿は想像し難いけど、ものすごく好みのネタ。「女を殴る」の件でこういう内容は決勝向きではなく票が集まり難いと思って少しテンションが下がった。個人的には、創作物の漫才で何を言ってもいいと思うし、ボケに対して不謹慎というのはよく分からない。コンプライアンスの世の中に風穴を空けるのが金属バットのようないかつい漫才師でそれが痛快だと思う。マナカナのネタみたいのはダメだけど、金属バットは変に寄せたりせずに、思ったままやって欲しいと思う。M-1はこのコンビに決勝ゴールデンで漫才をするかもしれない可能性を与えたというのは、やはり他の賞レースやテレビ番組とは違うなと思う。

 

マユリカ

マユリカの不穏で不気味なボケの味が好き。今回のネタも良かったと思うので最下位という結果は不満を感じる。後半の印象が弱かったのはあるけど。ここも来年に期待。

 

東京ホテイソン

このネタはテレビで5回くらいやってると思うんだけど、ファイナリストや敗者勝ち上がりのミキを考えても、鮮度が落ちるのでやり方として、良くなかったと思う。

 

侍スライス

予選で見た時より、いくつか足してその分自然さがなくなったように感じられた。予選で受けたんだからそのままの形でやってほしかった。二回目見たら、ネタ自体は好みで笑ってしまったけど、作為的に見えてしまう所は気になる。

 

ニッポンの社長

ワンフレーズ推しでつっこみらしいつっこみもないという攻めたネタで好みだった。考えると深みにはまっていくようなおかしさがある。単調さはあるけど、ここは投票入れたいくらいに良かった。

 

マヂカルラブリー

ざっくりとした感想になるけど、去年のネタと一緒だなあと。バカバカしくて好きだけど、もし決勝に進んでこのネタをやったとしても去年と同じ評価だと思う。あと、頭にイメージを思い浮かべ難いと感じる所があった。

 

三四郎

ウエストランドと近い感想で、M-1決勝という感じはしないけどこれはこれで、三四郎のスタイルの面白い漫才だと思う。見てる間にテーマなんだっけと思うけどそれも三四郎らしい。

 

プラス・マイナス

熱量が高く技術がずば抜けていて受けも最高潮、だけど、M-1決勝のネタという感じがしないというのが素直な感想。プラマイの集大成という感じはしたけど、若手漫才の頂上決戦、定番ネタより新しいネタが見たいなあと思う。ラストイヤーの追い風もあって、ミキじゃなければプラマイかなと思った。

 

インディアンス

つっこみの方の言い間違いは漫才で見るとわざとらしく見えるのが気になるのであまり良い方法ではないかもしれない。ネタ次第で15年以内に優勝する可能性の高いコンビだと思う。今回のインディアンスは勢いがあって良かった。