M-1グランプリ2019 かまいたち編

かまいたちに関しては、もうこの二人が漫才とコントのスペシャリストである事は誰もが知る所にあって、それを証明するような圧巻の漫才だったなあという事であまり感想はない。1本目のUFJのネタは過去、M-1の予選でもやっていたし、テレビでも何度かやってたと思うけど、中盤以降大きく内容が変わっていて、さらにネタに凄みを増していたと思う。一番最初に見たバージョンの方が自分は好みかもしれないけど、ちょっと知られたネタをそのままやらずに改良を加えて、クオリティを上げてくるのは、M-1という最も高いレベルのパフォーマンスが求められる舞台への挑み方として美しいと思った。

あと、よく言われたM-1とKOCの史上初の二冠なるか、という話で、インタビューを読むと本人達の思いの深さや強さは周りの人間が推し量れないものだと思うから、安直な事は言いたくないんだけど、自分の感覚としては「かまいたちは」という事は抜きにしてM-1とKOCの二冠というものに対する期待感はなかった。この気持ちは何に近いかというと、2009年のノンスタイル、2010年のパンクブーブー、2011年THE MANZAIパンクブーブーに対して、もう穫ったんだからいいんじゃないかと思う気持ちに近い。かまいたちは漫才の王者にはなってないので微妙に事情は違うけど、心情としては王者は色んな人がなっていってほしいなあと思う。